江戸朝顔が、追い込み状態で咲いている。
日本の夏は暑くなりすぎたのかもしれない。真夏はダレていた江戸朝顔が、少し涼しくなってきたらガンガン伸び始めて花を咲かせている。
もっとも、種蒔きもやや遅かったように思う。そして伸び始めた時にヒヨドリがチョッカイを出して、先端部をちぎったりした影響もあったかもしれないが、夏真っ盛りの頃は伸びも悪くて消滅を危惧する程だった。
ナンでも温暖化に結びつけて考えるのは早急かもしれない。実験室ではないから様々な要因が絡んでくるからねぇ。でも、ひょっとすると江戸の真夏は今ほど暑くはなかったんだろうし・・・江戸の街並みだってコンクリートで固められていたワケじゃないし、エアコンの室外機が唸りを上げていたワケじゃないからなぁ。
そういう江戸時代の環境で品種改良されていった朝顔だから、熱帯化してきた真夏は夏バテする可能性もあるだろう。
以前から書いている通り、これらの江戸朝顔は千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館で購入した種だ。「貴重な品種なので絶やさないように育ててほしい」といった文言があったような種だ。
でも、この朝顔も妻の領分なので、ワガハイがあまり口出ししないのだ。
でも・・・ワガハイ的には有り得ない放任栽培なので・・・チャンと種を付けてくれるのか?と心配しながら様子を見ている。
「大丈夫だよ!」
と答える妻だが・・・密かに肥料を与えて様子を見ているのはワガハイである。妻は基本的に無農薬無肥料栽培だからなぁ・・・たまには肥料も必要だろう、と思うんだが。
鉢植えもあれば、地植えもある・・・どうして節操なくアチコチから朝顔が生えてくるんだろう?外の植え込みでも咲いている。この分では来年は隣の家の庭で咲くかもしれない。
採取し損ねた種が転がっていって、アチコチで発芽したのだと推測するが・・・アチコチ思いも寄らぬトコロから朝顔が咲き出すコトに面白さを感じているというのは・・・その気持ちは分かるケドねぇ。
(だが、遂にドレがナンという名前の朝顔なのか分からなくなった。)
こうなったら来年はゲリラ的に、アチコチに種を蒔いて・・・街の至るトコロから地這いの朝顔が咲いている環境にしてしまおうか?
もう20年前になるだろうか・・・静岡県内の某観光施設で仕事した時に、
「悦朗さん、なんか人寄せにいいアイデアあるかねぇ?」
と社長に聞かれた。その時ワガハイは
「朝顔の小道・・・なんてあると、宿泊客の方々にはイイんじゃないですか」
と言った。結局、実現しなかったが・・・イルミネーションになっちゃったんだな。花は手入れが面倒だってさ。
風流や粋ってぇのは、享受されるコトが困難な時代になったのかなぁ?
ああ、益々ワガハイ的には数寄者の世界に突入したいと思うんだが・・・。
ま、とにかく江戸朝顔に興味のある方は国立歴史民俗博物館はチェックされたし。そして来年は江戸朝顔を楽しんでみては如何だろうか。
くらしの植物苑|展示のご案内|国立歴史民俗博物館 (rekihaku.ac.jp)