山道、特に林道脇っていうのは、杉や檜の植林だけでなく、いろいろな低木が生えている。昔々、教科書にあった植生の階層構造ってぇヤツだ。だが、いちいち用語までは覚えていないので復習してみた。
高木層 上部高木層
林冠
下部高木層
亜高木層
亜高木層
低木層 第一層
低木層 第二層
草本層
林床
蘚苔層
根層
というワケで、用語は忘れても植生としてイメージは出来るので、一般人としては全く不都合はない。故に、復習してみたものの覚え直すコトはない。
でもまあ、植林の下草刈りも適度にやらないと不都合があるのかどうか・・・だが、間伐や枝打ちが出来ずに暗くなった植林は、暗~~~くて草も生えず、薄気味悪い雰囲気となってしまう。わざわざそのような所に立ち入る気分にもならない。
植林が育って伐採した山の斜面では様々な山菜の宝庫になりながら、数年後にはタラノキなども育ち、やがて植林のために林業関係者が入ってタラの芽は取り尽くされ・・・植林も育っていくからタラノキが生育する環境ではなくなる。
ま、新しく林道など作って斜面を横切るように山林の流れを切ってしまうと、土砂が流出して斜面は崩壊する。やがて草が生え、小木が根付き始めて斜面が安定してくれば崩壊は止まる。その状態を待っていると林道は消えてなくなるだろうが。
森林が成り立つには、順番(階層)が必要だ。一足飛びに森林は成り立たない、という話は・・・コレ、中学の理科だったかなぁ?先生が感動的に力説されていたなぁ・・・なんか、先生ひとりで盛り上がっていた記憶もあるケドね。
ワガハイ・・・そうだ!何故一人称が「ワガハイ」なのか?というと、コレ、小学校低学年の頃のあだ名である。授業中に先生から指されて何故か「ワガハイは・・・」と答えてしまったからだ。
たぶん、夏目漱石の例の小説を・・・小学校低学年だから背伸びしているんだが、頑張って読んでいる最中だったんだな。昭和の30~40年代って、少年マガジンとかは勿論あったけど、まだまだコンテンツとして文学小説の出番は多かったんじゃなかろうか?
文学全集とか売ってたからねぇ・・・本当に読んでいるのか知らんが、応接間に森鴎外全集なんか並べているインテリ(気取り)の家もあったからねぇ。
因みに我が祖父は小学校教諭だったが、木造平屋の自宅応接室にはヤマハのアップライトピアノと、夏目漱石全集(ワガハイはコレを読んでいたんだな)そしてサザエさんが全巻揃っていた!
更に因みに・・・祖父が亡くなった後、夏目漱石全集をはじめとした多くの書籍はワガハイの知らぬうちに処分された。だが、サザエさんは叔母がナントしても譲らずに相続したらしい。
だが、その叔母が亡くなって・・・遺品整理がどのようになされたのかは知らんが、最後に引き取り手のない遺品・・・という段階になってワガハイと妻が呼ばれた。叔父曰く、
「ガラクタなのか逸品なのか分からないから、捨てる前に見てくれないか?」
というワケだ。それで、状態は良くないものの地方で活躍された画家の油彩1点と、ソコソコよろしい「たち吉」の和食器数点、ミントンのティーカップ等、まあ、一応捨てるには勿体ない品物を救い出した。その遺品の中にはサザエさん全集は見当たらなかった。
興味深いコトに、兄弟間で誰が「サザエさん」を貰うかで少々モメたらしい。あれは我が親族はみんな読んでいたからねぇ・・・思い出深いんだな。
漫画の威力!文学敗退!!
ま、そりゃあそうだろうけど・・・それは、既に明治生れの祖父の世代からジワジワと始まっていたのだ。まるで根層のような感じで。
或いは、コレって倒木更新?
それにしてもサザエさん全集を「絶対に捨てるワケがない」と言った叔父だが、たぶん、全集を持っていったのはあの叔母だなぁ・・・と推察するが、その叔母も亡くなった・・・さて、完全にサザエさん全集の行方は分からなくなった。
こうして土に還り、堆肥になって森林を支えているのだろうか?
では一体、親族にとってサザエさん全集はどの様に栄養となったのであろうか?
ワガハイ的には、祖父の家の応接室にあった「アサヒグラフ」の方が、もう一度見てみたいと思う昨今なんだが・・・。
叔父曰く・・・「アサヒグラフなんてあったっけ?」
グラフ誌も見事に無くなって久しいねぇ。