ワガハイが自動車の運転免許を取得した頃、教習車は日産ローレルだったねぇ。ローレルって言ったら、まあ、当時としてはソコソコ高級車の部類に入る車種だったと思う。間違いなくブルーバードよりはお高い車種だったと思う。ま教習車だから一般市販車とは一致してないんだろうがねぇ。
この教習車なんだが、エンジンにはキャブレターとディストリビューターが健在だったと思う。パワーステアリングは正真正銘のパワーステアリングであった・・・つまり腕力で車庫入れを行なうタイプであったな。これで縦列駐車とかやったんだから大変!
AT限定免許が登場することなど、予想も出来なかった頃だから勿論MTでの教習だ。教習日に当たった車によってはクラッチの具合が芳しくなくて、難儀したりしたもんだ。確か・・・エアコンが付いて無かったよなぁ。
ATのクルマを購入するのは、親戚のおじさん達をみていると分かったんだが・・・痛風を発症するとATのクルマに買い換えたりしていたもんだ。燃費は落ちるがクラッチ操作が辛いから、というワケである。ゆえに、若い頃のワガハイは、ATというのは痛風になると乗るものだと思っていた。
そもそも、当時はATという言い方をしていなかったな。オートマチックとか、オートマ、トルコンなんて言い方だったように思う。当時のトルクコンバーターには、ロックアップなんて無かったんじゃなかろうか?常にスリップモードで高速道路も巡航していたんじゃなかろうか?親戚で一番気取ったオヤジはクラウンのロイヤルサルーンなど乗り回し、燃費が5km/lだとか自慢げに話していたなぁ・・・これ、2Lガソリンエンジンの燃費数値ですよ!昔のATはガソリンを大量消費してましたな。
MTは、クラッチ操作の具合の善し悪しで、クルマの印象が決まっちゃうところがあった。総じてワガハイは日産車のクラッチが嫌いで、スズキまで酷くなると諦めたのでかえってヨカッタ。マツダのクラッチも嫌だったねぇ。結局はトヨタが一番無難なクラッチの感触で、楽でしたな。それだけ、クルマを運転する上で負担が大きいのがクラッチ操作、シフト操作ですな。
ワガハイが一番現実的かつ実用的だと思ったクルマは、1980年代だが・・・ホンダのシビック(3代目ワンダーシビック)のハッチバックだったな。後席を倒すと大量に荷物が積めたし、燃費も良いし、ハンドリングもブレーキも明確なタッチだったし、クラッチの感触も扱いやすかった。通常使いが一人乗りなら1.3L(5MT 直4 SOHC CVCC)で十分。話題になるのはSiというグレードだが、そんな速いクルマはワガハイには必要ないからねぇ・・・免停はおろか、一発取り消しになるだけだ。なぜなら1.3Lでもその気になれば、いつでも免停になるだけの性能があったわけだからな。
昔のクルマは、エアバッグもなければ、オートエアコンも無かったし、側面衝突なんて考慮されていたんだろうか?ってなモンだったからボディーの厚みもペラペラで、凄く単純な箱を作って、その中にエンジンやらシートやらを並べてタイヤくっ付けた、みたいなモンだった。だから見た目以上に室内は広かったし、車体も軽かったから意外と速かったよな。
今のクルマはいろいろなモノが付いている。走行に関わる装置よりも、環境対策と安全装備の方に金が掛かっているんじゃないか?と思う。ハイブリッド車になれば、更にいろいろ複雑なモノが一杯付いてくる。だいたい複雑になって良いことなんてないのである。
ワガハイ的には部品点数が増えるというのは好きではない。カメラならばローライフレックスのF2.8とF3.5のどっちがイイか?ってなモンだ。普通はF2.8を選ぶと思うが、ワガハイ的にはF3.5の方が好みだ。これは描写の問題ではなくて操作感覚の話だがね。なかなか直に触れて比較する機会というのも少ないとは思うが、カメラの状態が良ければ、F3.5の方がシャッターの触感がダイレクトで分かりやすいですぞ。これ、部品点数の違いだと思いますな。
だから、ど~もマツダのスカイアクティブが微妙に思うんですな。ありゃ、部品点数が多いだろう。素晴らしく快適なんだけどね。ワガハイ的には微妙に躊躇するんですな。まあ、心配するほどのもんでも無いんだろうが。
昔は、教習車で学べばどのメーカーのクルマでも説明の必要もなく、運転することが出来た。だが、最近は5年も経たないうちに操作をご教授いただかないと、新車では運転出来なくなるというコトになってきた。教えてもらわないとエンジンが始動出来ない、というレベルではなく、遂にカギの扱いにまでご指導ご鞭撻が必要となってきた。そしてチョット気の利いた機能を使おうとすると、説明書を読まねばならない。適当にいろいろボタンをいじっていると、元に戻すのに苦労したりする。
ワガハイは、なんだか免許の返納というのが、運転能力とか健康状態であるとか、そういうコトで決意するよりも、いちいち説明書を読まねばならないコトに関して嫌気がさして、免許を返納する決意を固めることになるような気がしてきた。
スマートキー・・・そりゃあ、ドアの開け閉めは便利ですよ!エンジン始動に関してはボタンを押すのもキーを回すのも、大した手間の差ではないからねぇ・・・問題はリレーアタックなんていう盗難手法があるっていうんだから、カギの管理が面倒になった。これは習慣化すれば良いとはいえ、手間だ。
当ブログの7月26日に採り上げた[BOSTON HARBOUR TEA]の缶に、キーを保管するというのが丁度いい感じである、というコトに落ち着いた。この缶にキーを入れた状態でクルマに近づいても、クルマはな~んも反応しない。とりあえず、電波を見事に遮断してくれているようだ。
人類は、あらゆる点で後戻りは出来ない・・・ワンダーシビックだったら、キーなんぞ机やソファーの上に投げておけばヨカッタのにねぇ。アミロイドβの蓄積で、そのうちワガハイはこの紅茶缶のキーをティーポットに入れ、熱湯でも注ぐことになるんだろうか?あるいはクルマのキーが無い、無い・・・と言って探し回るようになり、遂に見つからず・・・免許返納に至るのであろうか?昔の習慣は忘れないというから、鍵穴が見つからないと言ってJAFを呼ぶようになるのだろうか?(そんな状態でも酒の保管場所は忘れないような気がする)
ま、それも人生の楽しみ、というコトにしておこう。コロナ禍を乗り切れなければ、そんな憂いも無用になってしまうのだから。