Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする四捨五入して還暦男の、適当な言語の羅列記録・自称乱学者

「北島」 純米吟醸 辛口完全発酵 火入 R1BY / 2019

昨日に続いて「北島」である。

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「北島」辛口完全発酵

「辛口」に加えて「完全発酵」とダメ押しされた。完全発酵ということは、醪が完全に発酵を止めた状態を指すんだろう・・・というところまで厳密なのかどうかは分からない。だが、醪の表面はとても静かな状態になっていただろう。まあ、見た目(現象)の判断は最も重要だろうが、比重計などで状態は数値化しているだろうな。

酒販店の冷蔵庫の片隅にさり気なく置かれたこの酒を見た時、やはり「北島」という文字以上に「辛口完全発酵」という文字に目がとまった。この一言は、とてもインパクトがある。キャッチコピーに騙されてはいけないが、「北島」というラベルを見れば、それが単なるインパクト勝負だけではないメッセージなんだろう・・・と推察出来る。つまり、大した本数を呑んでいないにもかかわらず、その香味感性に信頼が出来るとワガハイ的に感じているからだ。

まあ、大した呑み手ではないが、変な男ひとり、ココロを掴みましたぞ!北島酒造さん。

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北島 純米吟醸 辛口完全発酵 火入 R1BY / 2019

最近は知らんが、淡麗辛口酒の作り方の代表は・・・「濾過」・・・という常識的な時代があった。これは新潟酒の典型的な香味に多かったと思いますな。最近はどの様な状況なのかは知らないが、適当な濾過というのは行なわれているケースは多いだろう。まあ、何処までが許される範疇の濾過なのかは、これもまたワカランことだが・・・ワカラン呑み手が抜栓した酒にクレームつけられても困るので・・・そういう場合、説明すればするほどドツボにハマったりするもんだからなぁ・・・苦情が出ないように濾過して瓶詰めすればメデタシ メデタシ!

「濾過」の上手な蔵の酒がウケていたコトもあったなぁ・・・。

 

まあ、今では引き算の方法もいろいろあるコトが分かっているので、濾過に頼らなくてもイイし、そもそも濾過の功罪については酒造関係者の方々ならば分かりきったコトのはず。そもそも、その功罪に関してはワガハイも某酒蔵の方から教えてもらった。濾過剤の幾つかも見せてもらったことがある。興味のある方は、その手のWeb.上の情報はあるので探してみるといいですな。「へぇ~そんなの使うんだぁ~っ」てなもんですよ。

 

流通過程でも、酷い扱いを受けるコトがあるからねぇ・・・そうした蔵の手が離れたところで品質的に問題が生じた場合でも、蔵の信用に関わるからな。アルコールになった時点で永遠に劣化しない飲料になったと思っておる人もいるからなぁ・・・酒は、特に醸造酒は生鮮食料品として考えておいた方がいい。それは極端な言い方かもしれないが、扱い方は知っておいた方がイイ。

生酒は冷蔵庫へ入れる。火入れ酒は室温保管も出来るが、それは室温が25℃を越えるような環境ではないな。今頃の季節ならば室温に置いておいても、殆どの火入れ酒ならば問題ないだろう。まあ、ワインほど神経質ではないにしても、保管温度は留意点だ。勿論、陽の当たる場所はノー、だ。そして熟成を抑えるならば-5℃保管すればいい。ただ、これを自宅でやろうとすると冷蔵庫をもう一台、購入しなくてはならない。

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裏ラベル・・・「濾過に頼らず造りの段階から超淡麗辛口に・・・」

製造年月が ’21.04で、R1BY / 2019 ということは、蔵内で一年寝かせて出荷、というコトになるのだろう。それでも抜栓直後は硬い香味で、燗酒にするとやや香味が出てくるが、本領を発揮するのは我家のペースで呑んでいると、抜栓後二日目からパフォーマンスが発揮されてくる。三日目は美しく繊細な酸を、燗酒(45℃)で絶好調!といった感じだった。

そしてなぜか、ルバイヤートの「新酒デラウエア」を思い出す。デラウエアはいわゆる種なし葡萄で有名な品種だが、アメリカ系葡萄なので醸造では芳しくない香味が生ずることがある。たぶんデラウエアの糖分を食い切った完全発酵をやると、いわゆるフォクシー感が目立ってしまうのではなかろうか?ということだ。フォクシーであることは生食に関しては葡萄らしい美味しさに繋がるが、ワインに仕立てると無粋となる。ということで、ルバイヤートのデラウエア・ワインは甘口に造られているんじゃないか?そしてそれは新酒らしい楽しさに溢れているのだ。

で、このルバイヤートデラウェアの甘みを引き算してみる・・・イメージの中で。その感触と、この「北島」の香味の中に似た要素を感じたのだ。なんか・・・麹というのはやっぱり果実なんだなぁ・・・という、イメージだ。どこか葡萄っぽさを、ほんの僅かなんだが感ずる一瞬がありましたな。

 

使用酵母は堂々たる協会7号!ハッキリ言って本家・元祖より7号使いは上手な感じ。「針葉樹のようにまっすぐでシンプルな酒」と裏ラベルに書かれているが、「針葉樹」とはうまいコト言うなぁ・・・でも、シンプルではないねぇ。燗酒にすると柔和な辛口酒だ。玄蕎麦と楽しみたくなりますな。

 

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