Etsuro1のブログ

関東南部で寝起きする男の戯言記録

杉錦 エドノナツザケ・・・夏野菜の季節ですな

f:id:Etsuro1:20210519105326j:plain

種なしピーマン タネなっぴー

いろいろ突っ込まれる可能性があるので、言葉は選ばないといけない。だが、かつて日常的に言われていた言葉にこういうのがあったな・・・アタマがピーマン。まあピーマン [Capsicum annuum L. 'grossum'] というのはどういうわけか中身に空洞が多いからねぇ・・・。

そもそもピーマンはナス科である。ナス [Solanum melongena L..も鮮度が落ちると、水分が抜けて中身がスカスカになってくる。そしてナスにもキュウリ [Cucumis sativus L.] (ウリ科キュウリ属)にも似ているズッキーニ [Cucurbita pepo L. 'Melopepo] があるが、これはカボチャ(ウリ科カボチャ属)の仲間だ。

さあ、何が何だか分からなくなってきたねぇ・・・ま、要するに野菜ということだ。酷いまとめ方だとは思いますな。でも、ピーマンというのは変な野菜だ。トウガラシの一種でありながら、辛みの主たるカプサイシンがない。そしてトウガラシというのは万願寺、シシトウ、甘唐だのパプリカだのといろいろ出回っているが、大きくなってくると中身の空間も拡がってくる。なんか、中身が追いついていかない感じだな。

そもそも唐辛子(鷹の爪)は、細く小さいから中身は詰まっていて、皮よりも種の方が辛い。山椒は小粒でもピリリと辛い・・・というように、小さくても辛い。ま、辛みの話になっていくとハラペーニョハバネロになっていくので、これは本日の話のスジからは外れる。問題は「中身が追いついていかない感じ」ということだ。

 

だが、種なしのピーマンがあるということは知っていたし、特に気にもせず使っていたが、あらためて「種なし・肉厚!!」と包装で強調されると・・・遂になんかワガハイの感性の琴線に共鳴するものがあったな。

f:id:Etsuro1:20210519112130j:plain

包装の表記に偽りなし!

切ってみると上画像の通り。確かに種なしで肉厚である。だが、より中身は空虚である。幸い、鮮度が良かったので切ってみるとピーマンの香りが立って、なかなか食欲をそそるのだが・・・ただでさえ、中身がピーマンであった上に、種まで無くなってしまって・・・一体、お前はど~したっていうんだ!それでいいのか?ピーマン。

なんか、完全に生態系から逸れていく存在ですな。ゴミは減らせるし料理には便利だが、生き物としては本来的ではないからな。なかなか悩ましい問題を抱えた野菜であるなぁ。でも、別にピーマンの種(ワタ)を外して料理する必要はない、という話もあるねぇ・・・なんでも栄養価は高いらしいからな。

 

ま、なんだかワガハイ自身を見ているような気にもなってくるピーマンではあるな。つまり、ピー!マン、だ・・・ポリポリ

いよいよ夏野菜ですな。梅雨入りしたんじゃないの?というような関東南部の天気である。と、ここでやっと本日の本題につながる。

 

f:id:Etsuro1:20210519114224j:plain

杉錦 エドノナツザケ

昨日の当ブログで予告した「杉錦 エドノナツザケ」である。見事なまでに夏向きの酒である。

表ラベルにあるとおり、酸味爽快 リンゴ酸生産酵母 誉富士純米酒 である。疲労を軽減し、疲労回復力や自然治癒力を高める効果が期待出来るとされるリンゴ酸、酸味料やpH調整剤として食品添加物としても利用されているな。風邪の時にリンゴを食べると良い、などと言われることがあるが、これはリンゴ酸の消炎効果により、咳が楽になったり痛みが薄らぐという効果を期待しているらしい。ま、昔ながらの民間伝承の生薬みたいな、僅かな効能にしかならないかもしれない。でもまあ、ナニゴトも気分は影響するものだからな。この時世にリンゴ酸での純米酒を提案された杉井酒造・・・ナカナカですなぁ。

f:id:Etsuro1:20210519115559j:plain

裏ラベル

日本酒度-5、酸度2.7・・・データ的には甘口の酒となるが、重さは全く感じられない。一口目には確かにリンゴ酸だなぁ・・・と笑みを浮かべてしまったな。甘酸っぱい、といえばそうなんだが、食の中で邪魔になるような甘さではない。これはしっかり冷やしていただくと、夏というかジメジメした梅雨時など、胃腸が元気になってくるような気がする。まあ、ちょっと類例のない酒だな。でも日本酒だ。

そもそも、江戸時代の酒は現在の酒よりも甘酸っぱいものだっただろうし、それに加えて雑味も多かったはずなので、苦くてエグ味があって甘くて酸っぱい酒だっただろう。それを割水して提供されていたのだから、アルコール度数も場合によっては10度を下回るようなモノもあっただろうな。そうしたコトを踏まえてみると、確かにエドノナツザケと命名する意図も納得するなぁ・・・ま、この杉錦のエドノナツザケは現代の酒造なので、雑味はとても少なくて洗練度は高い。

とにかくこの酒は燗酒ではないな。冷やしてワイングラスというスタイルがいいかもしれない。同価格帯はおろか、数倍の価格帯の白ワインを蹴散らす魅力はあると思うんだな。もうちょっと楽しみたいので、近々にもう一本購入したいと考えておる!ま、売り切れになっていなければ良いんだが。

無論、エドノナツザケはピーマンではないからねぇ・・・一升瓶にしっかりと1.8L入ってましたよ!